【人材育成】『何がわからない』かが”わからない”のはなぜ?

【人材育成・仕事基礎】

『わからないことがあったら質問してね!』とか『わからなかったならなぜ質問しなかったの?』といったことを若い時にはよく言われることがあります。

当然わからないことはなるべく早く聞いて、解決したうえで課題を進めた方が良いことは頭ではわかっていても、何がわからないかわからないから聞けないという状況に直面します。

わからないことがなんなのか?どうすれば質問・疑問がいっぱい出てくるようになるのか?について今回は書いていきたいと思います。

今回のポイントは3つになります
①重要なのは正確な言葉遣い
②疑問点がない=理解できているではない
③定義と照らし合わせれば疑問が出てくる

①重要なのは正確な言葉遣い
わからないことがわからない人材と会話をしていると共通する特徴があります。それは正確な言葉を使っていないというところです。

まったく違う言葉を使っているわけではなく、”間違ってはいないけど”という言葉使いが多いです。こういった言葉を使っていると、まったく違うわけではないので周りも指摘・訂正がしづらい、結果として本人としても伝わったと思い、それ以上深く考えないという構造になります。

エンジニアの技術領域の理解はいきなり深いとこから理解しようとすると難しいため、まずは概念を理解してから深い理論を追求して習得することになりますが、変にわかりやすい言葉に置き換えて概念だけ覚えて定着していないということがよくあります。

②疑問点がない=理解できているではない
言葉には必ず正確な定義があります。定義の固定が弱い知識を積み重ねていくと構造的・階層的に整理ができないので、単発での暗記になっていきます。それでは応用も利かないし、すぐに忘れてしまいます。

課題⇒疑問点⇒仮説⇒結論という形で答えに向かって思考していこうとしたときに、漠然とした言葉を使うと物事は具体化されていかないので疑問点が出てこないというところでつまづきます。

つまづいたことに気づけばよいのですが、疑問点がない=理解していると思ってしまい照準がズレるという構造に陥ることもあります。
文章でも話言葉でも漠然とした言葉を使わないようにするだけで思考はかわってきます。

③定義と照らし合わせれば疑問が出てくる
言葉の定義においてもいきなり全部正確な定義で理解するのは難しいです。言葉上で理解したとしても色々な実践を重ねていかないと正確な理解は難しいので、普段から正確な定義に近づけるような思考をすることが重要になります。

そのためにはまず、自分なりに考えた定義を持つことが重要です。ここでいう自分なりの定義と前段で書いた概念理解の違いは、合っているか間違えているかではなくて、自分なりに知っている世界の中で整合させて定義したかどうかです。
その定義で整合しない事象があればなぜかということを考えるようになります。

結論になりますが、疑問や違和感が出てこないというのは、事象と照らし合わせる自分なりの定義がないからということになります。『誰かに言われたから』のように流された思考をしていると自分なりの定義がいつまで経ってもできません。違う事象を比較する思考にすればなにがわからないかがわかるようになっていきます。

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